全国でただ一つ、患者や家族など当事者が主体のがん相談センターこうちを視察してきました。高知県

10月16日から18日まで府民生活厚生常任委員会で高知県へ。
 調査項目は、医師確保対策、がん対策、津波からの避難対策です。
その中で、17日には、「がん相談センターこうち」へうかがいました。
 平成19年3月に制定された「高知県がん対策推進条例」には、がん患者への支援として、県が医療機関などと連携して相談窓口を設置し、患者や家族、または遺族に対する相談支援等を推進するために必要な施策を講ずる事を明記されています。 それに基づいて平成19年10月15日に整備されたものです。患者側からすると不安や不満は病院側に言いにくいもの。そのために、県に相談窓口の整備をという声が強くあるのを受けて、公平で誰からも相談しやすい第三者機関として設置されており、患者、家族、遺族など当事者が相談にあたっておられる点が特徴です。ちなみにそのような相談センターがほかにあるのかとお聞きしますと、こうちのみとのことでした。もちろん、 がん医療拠点病院や推進病院とも連携し、またそこへも出向いて相談をされています。
 一般社団法人高知がん患者支援推進協議会が設置され、相談センターの運営や心のケア相談員の育成、派遣、がん患者サロン活動の支援、ホスピスボランテイア研修、がん患者活動支援などもおこなわれています。
 日本は世界一のがん大国。がんは最大・最強の国民病であり、二人に一人ががんになり、三人に一人ががんで死亡する、こうした中で、患者が納得して治療を選択でき、より良質で専門的な医療が受けられるとともに、診断や治療にともなう身体的精神的苦痛を軽減し、経済的社会的な悩みなどにも対応できるような施策の拡充が求められていると痛感しました。