福島支援のあと、陸路、吉田さゆみさんと与謝地区丹後地区の皆さんとともに青森県へ。丹後半島経ケ岬に配備が計画されているXバンドレーダー問題で、2006年にすでに配備されている青森県つがる市の自衛隊車力分屯基地へ調査に行きました。
つがる市は旧車力村の時代からふくめて日本共産党の議席は空白のところでした。お隣の五所川原市の花田市会議員の案内で現地を見た後、金田西北五地区労働組合総連合の元事務局長さん、諏訪益一県議会議員、安藤晴美県会議員、吉俣洋参議院青森選挙区予定候補からそれぞれ、お話をお聞きしました。
車力基地は津軽半島の東側海岸沿いにあり、広大な農地や防風林のその奥にありました。
花田市議は元県の農業改良普及員だったそうで、退職金で農地を買い奥さんとともに農作物を育てておられましたが、その農地の奥に基地はありました。農地の真中に通称ミサイル道路と呼ばれる20数キロ以上はある道路がはしり、その中程の交差点を曲がり、さらに農地を眺めながら走ると二重の鉄条網に張り巡らされた基地があました。
軍服をきた門番は親しげに手を振っていましたが、看板には米軍基地であることや写真撮影禁止の文字も。3っつのブロックに分かれており、施設や芝生に覆われた台形の土地が見えます。
Xバンドレーダーはもちろん見るすべもありません。
猫の額ほどの岬の突端 棚田が広がり、住宅や漁港が目の前に広がる京丹後の京ヶ岬とはまったく比べようもありません
基地の中で何が行われているかは防衛機密。 しかし、時折 ミサイルの発射台をみることがあると花田市議が言われました。ミサイルは地下道を移動するのだそうです。第6高射隊、第22高射隊の看板と施設が見えました。いわゆるパトリオットミサイルが配備されているとのことですが、2006年時点では計画はないと青森県議会全員協議会での防衛省の答弁でしたが、事実はどうでしょうか。
青森県には、面積では沖縄に次いで広く、兵員の数では4番目ですが、重要な米軍施設があり、年々強化されていることを再確認しました。 車力基地は2006年6月、ミサイル防衛の米軍の新たなXバンドレーダーの日本における展開基地として、航空自衛隊車力分屯地の一角に設置され、9月から本格運用開始されています。
平成22年度には青森県の航空自衛隊42警戒群(大湊分屯基地)のレーダーが弾道ミサイル防衛(BMD)に対応した警戒管制レーダー(FPS-5)に交換されているようです。
そして、車力通信所の後方部隊・三沢基地には、米軍機50機と空自機約70機、米軍保有機はF16戦闘機 約40機の他、C12輸送機 1機、P3C対潜哨戒機 約10機が配備されているそうですが、イラク戦争への出撃基地となったところです。
おりしも、6日には米政府が3月中旬 その三沢基地に無人偵察機グローバルホークを暫定配備する方針であると報道されましたが、これはグアムのアンダーセン空軍基地に常駐している3機のうちの一つ。
1972年 車力ミサイル大闘争がおこり 漁民も農協もこぞって参加した歴史がありますが、現在では、住民の関心もあまりないとのことです。それはそうですね。レーダ^基地にとどまらず、在日米軍基地が強化される一方、「共存共栄」だとして「民生安定事業」として商店街活性化のためにアメリカ村をつくったり、基地交付金や基地に依存した経済になっている側面もあります。
住民の安全のために、交番が移設され警官が1名増員されたくらいのことでした。
経ヶ岬のXバンドレーダー問題を通じ、あらためて、在日米軍基地や自衛隊の再編計画についても学ぶことができましたが、 車力基地について 06年県やつがる市への正式要請は2006年3月3日 31日には県が了承し、6月22日には国交省がプレス発表 6月26日運用開始とまさに急ピッチで進められており、京都での運動を急いで広げる必要があります。